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脇侍と岩座

京都4日目は、再び仏画導場へ。

この日も朝から、長谷寺観音さんの続きを描きました。201211221427000_2

今回は、長谷寺観音さんの両脇の二尊をご紹介します。
左は雨宝童子(うほうどうじ、赤精童子ともいいます)、右は難陀龍王(なんだりゅうおう)といいます。
この二尊が両脇に立つ十一面観音さんは、他にはない、長谷寺観音さんの特徴ともいえます。http://www.hasedera.or.jp/2009/treasure/jihou1.html


雨宝童子
201211201654001_4
本名は金剛赤精善神雨宝童子と、かなり長い。。天照大神が日向に下生した時の姿と言われています。水神さん。


難陀龍王
201211221428000_2
水中にすんでいるのだそうです。雨を降らせる力が強い龍神さん。
やっぱり水関係なのです。

観音さんの足元にある四角い台座は金剛宝盤石といいます。
長谷寺の霊験譚によると…
長谷寺を開かれた徳道上人が、精舎建立を発願された夜に見た夢で、
金神さんに、長谷の北峯を掘るようにと告げられました。
翌日、龍王が大雨を降らせる中、八大龍王と八大童子が北峯を掘ってみると、この金剛宝盤石が現れたのだそうです。
観音さんの台座は、長谷から産出された岩。初瀬の地、そのものを表しているのですね。

観音さんにしても、その二尊にしても、「水」とのかかわりが深いので、
この絵に対して、「水」のイメージを持ちつつ描いています。

仏画を描く際、その仏様の背景にある歴史や霊験譚などを知って描くのと、知らずにただ描くのとでは、雲泥の差があると思うのです。
仏画だけに限らず、彫金においても同じだと思うのです。
そのことを、広島の仏画教室でみなさんに、どのようにお伝えするか難しいなぁ~。。

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