表装屋さんへ
昨年から手掛けていた不動明王坐像が二つ描き上がりました。
一つは、お施主さんの所へ。もう一つは、不動院仏画教室のお像となります。
と、いうことで、いつもお世話になっている表装屋さんへ、移動させました!
仏画は、絵絹に描き上げただけでは完成とは言えません!
描いた後、表装屋さんにバトンタッチしまして、掛け軸(または額装)にしてもらって完成となります。
仏画は、一般の日本画よりも、絵具を何層も塗り重ねるので、
手なれた表具師さんでも、扱いが難しいといわれます。
なので、表装屋さんとの出会いというか、相性も大変重要だと思います!
私がお世話になっている表装屋さんは、偶然出会いました。
数年前、大阪のギャラリーで個展している最中に、別のお店に出した仏画で表装のトラブルが起こりました。
納得いく対応をして頂けず、「どうしよう。。どうしよう。」と、慌てふためいて、立ち往生していた所に、お客様があらわれました。
何故か、表装トラブルで困っている件を、そのお客様にお話したのです。
すると・・・
お客様が 「うちは表装屋です。」と… ビックリ!
そうです!そのお客様が、今お世話になっている表装屋さんのスタッフさんです。
今回も、社長さん自ら、表装の相談に乗ってくださいました。
表装に使う裂地選びをしています。
裂の色の組み合わせで、本紙の仏さまの表情が生き生きしたり、元気なくトーンダウンしたりします。
裂に使われている糸一本の色が、全体のバランスの善し悪しが決定するような気がしました。
そんな所は、着物のコーディネートをする時と似ているような気がします。
表装の打ち合わせが終わった後は、社長さんがいろいろなお話をしてくださいました。
専門的な技法のことや、これからチャレンジしてみたい事など・・・
この機会に一気に聞いて頂き、丁寧なアドバイスを戴きました。
社長さんのお話で、一番心に響いたことは、日本文化に関係する道具や材料を作る職人さんが次々に廃業されているということ。
今まで、簡単に使っていた道具や材料が手に入りにくくなっているのです。それは、日本画を描く私たちも感じています。
伝統的な文化を継承する人が減る一方ですから、それに関するお仕事も減る一方。
日本文化は、どこへ行ってしまうのだろうか。。。
と、真剣に話してる人なんて、絶滅危惧種扱いですから。。(笑)
このまま、寂しい時代へと進んでいかないように。。
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